御座の古謡
 

  このページでは、昭和30年代まで御座でよく歌われていた歌を集めました。「方言」同様、御座だけでなく志摩地方、更には全国的に歌われているものをも、御座人が歌っていたということで掲載しました。
 今の若い人たちには「見聞きしない」歌でしかありませんが、歌詞を通じて当時の人たちの生活を感じていただきたいと思います。
 尚、歌詞では古いのですが、今でも歌われている「盆踊り歌」については、お盆が近くなる頃に追加UPする予定です。


わらべ唄

遊び唄

(とんぼつりの唄)
オホー オホー
じょうめんじょうは
いらんかなあ
オホーオホー

(ほーたるこい)
ほーたるこい ほーたるこい
あっちの水はにがいぞ
こっちの水はあまいぞ
いっぱい飲ましょにとんでこい

(お月さんいくつ)
○お月さんいくつ 十三、七つ
 そりゃまだ 若いな
 若かきゃ若いよに若船へのせて
 油かいに 酢かいに
 油屋の角で
 油ですべって
 油一升まかして
 茶の木でおきた
○お月さんいくつ 十三、七つ
 そりゃまだ 若いな
 あしたセンベ買て
 遊べ

(一かけ 二かけて)
一かけ二かけ三かけて
四かけて五かけて六かけて
七かけ八かけ橋かけて
橋のらんかんに腰かけて
はるか向こうをながむれば
十七,八のねーさんが
お花と線香を手に持って
わたし姉さんどこ行くと尋ねると        又は(もしもし)
私は九州鹿児島の
西郷隆盛娘です
明治十年戦争に                 又は(三月に)
うたれて死んだ父上の              又は(切腹なされた・戦死なされた)
お墓参りにまいります
お墓の前で手を合わせ
なむあみだぶつと拝みます
拝んだ後は帰ります
(くるっと)廻って終わり)

 手あそび唄
○子と子と けんかして
 親親 かかって
 人々たのんで
 紅やのあいさつ
 なかなか きかん                又は(なかよくなった)
○子と子と けんかして
 親親 かかんな
 人どもかかんな
紅やのあいさつ
なかなか きかん                又は(なかよくなった)

(ジャン ケン)
チッチノバー

 手たたき唄
(源次かわいそに)
源次かわいそに ハシカでねてるね
今日はいくかよ その日をくらすね
うらの細道 なっというて通るね
ぼうや泣くなよ
やがてお父っつあんが田んぼの道をね
ゆらりゆらりと歩いてくるにね

(丸山どってんがえり)
丸山どってんがえり
東を見ればね 見ればね
門のとびらにおさよさんと書いてね 書いてね
おさよさいたる つげおの櫛をね 櫛をね
誰にもろたか 源次郎さんにもろたかね もろたかね
源次郎男は はでしゃでこまるね こまるね
はでしゃ見こんで 身もちになったわね なったわね
身もちいく月 七月八月ね
そこでおさよは 涙をぽろぽろ ぽろぽろ
おちる涙を たもとでふいてね ふいてね
ふいたたもとをたらいでザアブザブ ザアブザブ
要助 要助 大阪の太鼓でドーン
  (註 両手で文句にあった動作をする)

(あそこへきたのは)
あそこへきたのはどこの舟
お松勘太郎屋の遊び舟
あそびは新造でよけれども
舟の中で子もうけて
その子の名は何とつきよ
八幡太郎とつけやんせ
八幡太郎のはかまは
梅もチックリ血だして
桜もチックリ血だして
紺やどの紺やどの
糸を染めておくれんか
一分や二分でそめられん
向かいの紺屋へもてたらば
くちなしのお色に染めてきた
おろくマンボー
豆いってこうどれ
ガーリガリ ガーリガリ
ボーリボリ ボーリボリ

(よんべもうけた)
よんべもうけた ねずみごは
サカヤキすつて かみおいて
わいらの田を 渡ろとて
ガニに千匹 はさまれて
あいたや こいたや ガーニどの
お前の弟の千松は
七つ八つから金山へ
金がないので死んだやら
一年たってもまだ見えず
二年たってもまだ見えず
三年目の九日に 夜の夜中に状がきて
お万にこいとの状やらや
小万にこいとの状やらや
お万はなかなかようやらん           又は(お万も小万も)
お万がいたとて 何食わしょ
赤飯三ばい 汁四はい 
尾張大根を七十本
あえて食おとてゴマ三升
それの残りを戸棚の隅へおいたらば     又は(隠したら)
隣りの兄きにぬすまれて
ごうがわくやら 腹たつやら
腹立ち川へとびこんで
うなぎ二本へさえて               又は(一本)
手で取ろもかわいし 足で取ろもかわいし
酌子やのばばに 酌子一本かりて
酌子でしゃなげて トシミでゆわえて
オカラ箸でにのて
かじ屋の口戸へ持てたらば          又は(伊勢の町に売りにいて)
狼におおて センチへかくれて
ビリ糞ですべって 赤糞でおきて
セセナゲで洗うて
屁なブッツリご返事

 まり遊び歌
○ひーふーみーよう よい子供
 五つ六つから幼稚園             又は(カニ捕りに)
 七つ八つから小学校
 お稽古するもの何と何
 算術 修身 読み方や
 唱歌も上手に歌います
 三重丸や 二重丸
 優等賞や精勤賞
○花咲く春の遠足に
 涼しい秋の運動会
 夏と冬とのお休みに
 お家のご用のお手伝い
 ほんとにあなたは偉いのね
 わたしもまけずにとんとんとん
 とんとんとんとん進みましょう

○あんたがたどこさ 肥後さ 肥後どこさ
 熊本さ 熊本どこさ せんばさ
 せんば山には 狸がおってさ
 それを猟師が鉄砲でうってさ
 にてさ 焼いてさ 
 うまかれ さっさ                又は(ああ、うまかった)
 
○どんつばき やえつばき(数え唄にも)
大ひら 小ひらの ちしゃの木に
ここは梅のさかつばき
店では十八番頭さん
そこではやすは 十ちょうんめんの
一や二や三や四や五や六や
七八九十
○げんげのお花は野で咲かぬ
 親も子もないのかね
 一番大事の 妹の子
 波にうたれて ころころと
 今日はその子の日でござる
 一い二う三い四よ五う六う
 七な八や九十
 十で一巻かしました
○西の宮のかしの木に
 雀が三匹とまって
 一羽の雀の いうことにゃ
 父さんぇ 母さんぇ
 今年の節句は よい節句
 粟よし きびよし だんごよし
 茶わんのかけでも 銭になる
 一い二う三い四よ五う六う
 七な八や九十
○政アさん政さん どこへ行くとおしゃるな
 江戸へ行ことおオしやるな
 そこでお里が涙を流すな
 お里なぜ泣く 九月に帰るな
 九月土産に 何々もろオたな
 一分する櫛 二分する笄な
 三分さし櫛 もっとひ(元結)まで揃えて
 それで髪結て 後ろから見ればな
 猫もくぐれば 鼬もくぐる
 今の若い衆は皆くぐる
○わしの姉さん 大津にござる
 大津一番の 伊達者でござる
 五両で帯買て 三両でくけて
 くけ目折目へ いろはと書いて
 花の三月 花見にいたりや
 寺の御坊に 引き止められて
 御僧衆はなしやれ 帯切れますに
 帯の切れたな つなぎもするが
 縁の切れたな つながアれん
○おんさてさ うしろでさ
 運はさむらい 死はほとけ
 名は無理かなえてエ
 かまの平こさん 石投げてどん
 さいたかどん ささぬかどんどん
 椿やれつばき ここは桜のはくつばき
 オヽしら しらの白木屋のお駒さん
 才三さん 伊勢では十八番頭さん
 ここではやすは十町目
 一イや二ウ 三イや四
 五ツ六 七アナ八 九 十
 十ウまた一ツ こんかしまアアした

かぞえ唄
(一番はじめは)
一番はじめは一宮 
二で日光の東照宮
三で讃岐の金比羅山             又は(佐倉の惣五郎)
四で信濃の善光寺
五つ出雲の大社 
六つ武蔵の六角堂               又は(村々天神さん)
七つは奈良の南円堂             又は(成田の不動さん)
八つ大和の法隆寺               又は(八幡のはちまんさん)
九つ熊野の権現さん 
十でところの氏神さん              又は(東京の泉岳寺)

(一匁(もんめ)の一升目は)
○一匁の一升目は 一升まいたら
 さんだらば一万一千一十斗 一升一合
 一さまではかりおさめて 二匁へ渡しましょう
○二匁の二升目は 二升まいたら
さんだらば二万二千二十斗 二升二合
一さまではかりおさめて 三匁へ渡しましょう
(以下十番まで)

(一月 門松 〆飾り)
一月 門松 〆飾り
二月は 初午 厄おとし
三月 桜の花ざかり
蚤の四月
蚊の五月
六月 セミの鳴き別れ
七月 お盆の十三日
八月 もみじで秋が来る
菊は九月の半ば頃
十月 山田(伊勢)の大祭り
十一月 十二月 みなさんの
楽しい正月 待つばかり

(着物の厚着を数える)
福、徳、貧乏、しょうだい(将来)、さいわい、金持ち

(ノミの四月蚊の五月)
ノミの四月蚊の五月
六月セミの鳴きわかれ
七月盆の十三日
踊ろと はねよと おらがまま

 子守唄
○この子よい子だ ぼた餅顔よ
きな粉つけたら 尚よかろ
     (ヨッホイヨー)
○寝てけ寝てけと 尻たたかれて
何が寝やりょぞ たたかれて
○こん泣く子は よう守せんに
ひまをおくれよ 旦那様
○泣いてくれるな 泣かいでさえも
泣かすと名が立つ 守の名が
○この子泣くので こんだけやせた
   ふたよまわりが 三よまわる
○この子泣くので 三度の飯が
   のどにつまって 茶で流す
○守は木舟の 船方さんよ
   一つ着よとて 三つ破る
○守はしたく 四五年守を
   こんななく子の守はせぬ           
○ねんねねんねと 寝る子は可愛い
   起きて泣く子は 面にくい
○守というもな つらましものよ
   雨が降る日は 宿がない
○泣いてくれるな 泣かいでさえも
   泣かすと名がたつ 守の名が
○守よ泣かすな 泣かすな守よ
   守が泣かそか ひとり泣く
○守はいやだよ 一分や二分で
   背中ちょうずにしてもろて
○ねんねころころ 竹馬与市 又は(ころいち)
   竹にもたれて ねーさんせ
○ねんねしなされ おやすみなされ
   朝も早よから おきなされ
○ねてけねてけと 寝てかなこつく
   ねてきゃ子も楽 守も楽
○守はしたない 子はおびたない
   家の仕事が よけしたい
○この子おきたら 赤っかいままを
   たいてうつして くわしょもの
○よい子よい子と よい節唄で
歌とてあるくは 守の役

 祝い言
(七日の菜粥のとなえ言)
なずな七草 おおとの鳥と
日本の鳥と わたらぬ先に
あっちゃむいて ホケキョ
こっちゃむいて ホケキョ

(初午の唄)
○さて三ヶ所と ドッコイ いう村は
 娘の ドッコイ 髪のゆいよには
    サーノエィ エイ
○下げもせず 下げもせず
 下へも ドッコイ ゆわず まん中へ
           サーノエィ エイ
○おき手拭の ドッコイ もようには
 みなすき ドッコイ すきの客の紋
           サーノエィ エイ
○これをさかなに ドッコイ
 ご酒あがれ ションガイナ

(豆まき 年越しの祝い言葉)
アラクサ サラクサ 金くさい

(御座の伊勢音頭)
○門に立てたる  アーヨイヨー
 め松にお松 アーヨーイセー ノーラセ
 中をとりもつ しめ飾り
ホンマカヤー トーコーセー
ヨーイヤナ
ハリワイセー コリワンセー
サー ヨーイトセー
○月をまくらに 日の出をだいて
 宝つんだる 夢を見た
○金のなる木を 床の間にうえて
 金のおもりで 枝しなう
○めでためでたの この家の座敷
 鶴がお酌で 亀がのむ
○今日は日もよし 日柄もよいし
アーヨーイセー ノーラセ
 えびす大黒 船あそび ドッコイ
○金と銀とを つりまげて ドッコイ
 大鯛小鯛を つりあげて ドッコイ
 この家のお座敷におどりこむ
ホンマカヤートコーセー ヨーイヤナー
○はるか向うより車が三台
 先は大黒 中えべす
 あとの車に 宝をつんで
 名ざし くるのが この屋方
○たとえ山中 一軒家でも
 寝るとか土間でも むしろでも
 雨の降るのは 師直で
 風の吹く日は 由良之助
 寝とて大星 おかむとも
 月がさしこひ 寺岡の
 二枚敷でも いとやせぬ
○竹に雀はあちらの薮から
 こちらの薮にと チューチュー バタバタ
 羽がえをそろえて 品よくとまる
 とめてとまらぬ 恋の道
○松と竹とに 門まもらせて
 鶯しのばす 梅の花
○おそのをつれて そうがんが
 どんに生まれし 身のいんが
 火鉢ひきよせ 灰かきならし
 半七っぁは今ごろ どこかいな
○鴬が梅の古木に宿とりて
 枝をまくらに 花ぶとん
 恋の夢みて 目をさます
 空をながめて ホーホケキョー

働き唄
 土づき唄
○堂のどんつきや 医者やの役じゃ
 祝うておくれよ お医者どの
○いなかなれども この御座村は
 西も東も 金の山
○こほれた松葉は しあわせものよ
 どこへ落ちても 二人づれ
○今夜ござれよ お母やんるすじゃ
 お父っあん つんぼであきめくら
○男かたこの性で ひっきたいが病
 女がはえびの性で はねごころ

 茶つみ唄
○山上の山でも 登ればくだる
 私しやお前に のぼのづめ
          ヤーント ヤント
○茶ぶりさんには どこがよて惚れた
 お茶のもみぶり 声のよさ
○お茶は無くなる 茶ぶりさんとはこうなる
 なんと別れを いたそやら
○長の茶時に 主さんつれて
 大和のぼりが してみたい

 臼すり唄
1.臼よまえまえ ヤレコラ まわねばおちぬ
              サノショ
 門でしのびの殿が待つ サノショ
2.伊賀の上野に名所がござる
 猫がはたおる イタチがのべる
 ネズミやくだまく これ名所
3.しのびしのんで あわれぬ時は
 門のとびらへ 歌をかく
4.門のとびらに 歌かく時は
 鳥もバラバラ わしも泣く
5.山に切る木は たくさんあるが
 思い切る気は さらにない
6.歌はよいぞや 仕事がはずむ
 話しゃ悪いもの 手がとまる

 粉ひき唄
越賀の幸助 子おうで
甲賀へ粉 買いに
こうくる道で 粉まけて
こんなことなら ふっつり
甲賀へ 粉買いに
こうまいと おっしゃった

 鰹船のろ拍子
ヘンヤ ヘンヤ ヘンヤ ヘンヤ
大漁満足 おしこめ おしこめ
ハリョーエヤ ハリョーエヤ
これからやろか えーじゃないか
ハリョーエヤ ハリョーエヤ

 ろ拍子
○ヤンエ ヤンエ
 はっとけ看板 ねっとり ぬり薬
○ヤンエ ヤンエ
 御座からお客じゃ おさんのまいかけ
 あらくらじまじゃよ ヤンエ ヤンエ
○表の天神 かわろと申さん
 さいさい かわれば 催促申さん
○板子にべったり 白根がはえたか
 白根を切るのに ナタガマやろか
○坂手の漁師は 砂糖がさいじゃ          坂手(鳥羽にある地)
 坂手の漁師は 味噌くれ 塩くれ
 あい間にゃ タバコの粉くれ

 からかい唄 (不適切な言い回しあり)
(郵便さん)
郵便さん はしらんせ
時間がきれたら 罰金や
罰金どころか 赤じばん

(大台ヶ原の雲みたか)
大台ヶ原の雲みたか
にってん がってん かまくら
だんべらぼう

(隣村へのからかい)
○越賀のいもに
 御座のかぼちゃ 又は(ぼぶら)
 和具の大根に
 布施田のとびき
○布施田男に 和具女
○あの子どこの子
 ようにたよその子
 こもでまいてうちきって
 あしたの坊主のさかなにせ
○御座のちべに
 越賀のぼぼ
 和具のおたべに
 布施田のちょんこ
 片田のこんぼ
 船越のちべ

(金玉の七不思議)
かげにおれども 色黒い
縫い目あれども ふくろべず
袋あれども 口がない
いくら若うても しわがある
金はあれども 通用せず
竿はあれども 物干せず
借り(雁)はあれども 利子つかず

俚諺
あろべ風の子

他地区船頭の俚謡
伊勢の こうざき 国崎の鎧
御座のヤスリがじゃまになる

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